キッチンを安くリフォームする方法:業者とキッチンの選び方

築20年~30年の物件でどうしても古さ感が否めないのがキッチンです。

また、経年劣化による換気扇の異音やコンロの不具合も出てきます。個別の交換をしても良いのですが、それなりのコストがする反面キッチン全体の古さは解消されません。

このため、キッチンのリフォームを検討した大家さんも多いと思いますが、最大のネックが交換費用です。そしてキッチンはメーカーが多彩な上にオプション等も多数あるため、何を選べば良いのか分かり難いという事もあります。

今回は、しのっぴ大家が実際に行ったキッチンリフォームの経験を基に、選ぶべきキッチンと費用について説明します

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リフォーム業者の選定

量販店の場合

量販店でもキッチンやお風呂のリフォームを扱うようになってきたので、最初にこちらを見ていきます。家電量販店では、一般的な工事費込みの価格が表示されていますので、このキッチンだと「〇〇円」とはっきり分かります。

この価格はある程度の目安となり得るので、下記のようなリフォーム業者さんを使う場合には参考にして価格が高いのか安いのか?を確認すると良いでしょう。

ただし、この価格は決まったパッケージの価格であり、それにオプションを付けていくとどんどん価格は上がってきます。また、家電量販店が施工をする訳ではなく施工業者さんに依頼しているので、その点は理解しておく必要があります。

もう一つ、家電量販店ではありませんが、「お値段以上」のCMの会社もキッチンを扱っています。ここはキッチンの価格だけ見ると確かに安いのですが、施工費用がキッチンの何倍もするので要注意です。

しのっぴ大家も最初は安い!と思ったのですが、施工費用を見て愕然としました(笑)。また、キッチンの幅やオプションなど選択の範囲が狭いので、ピッタリはまれば良いかも知れませんが、痒いところに手が届かない感は否めません

リフォーム業者の場合

次にリフォームを行う業者さんに依頼する場合です。
上記のように量販店でもリフォームを扱うようになって、ある意味、価格の平準化がなされてきたような感はあります。しかし、リフォーム業者さんによってキッチンの仕入れ額が大幅に異なります。このため、一概に「いくら」とは言えないのが実情です。

これは業者さんによって、例えばリクシルが強い(=割引率が高い)ところやパナソニックが強い等の違いがあるためです。

例えば、しのっぴ大家がリフォーム関係を依頼している会社は、親会社がパナソニックの設備を大量に仕入れているために割引率が非常に高く、びっくりする程の割引率が提示されます。一方、同じ会社でも他メーカーのキッチンは大した割引率ではなく、価格で考えるとパナソニック一択となります(パナソニックは性能的にもレベルが高いので、お勧めのメーカーです)。

このように、業者さんによって得手不得手があるので、付き合いのあるリフォーム業者があるのであれば、どのメーカーの割引率が高いのか?確認すると良いでしょう。

気に入ったメーカーがあるのであれば、そのメーカーの割引率が高い業者を探すべきですし、業者さんが決まっているのであれば、最も割引率の高いメーカーを選ぶべきです。

ただ、正直な感想としてはキッチンはメーカーによる差はさほど大きくありません。価格帯が同じであればどこもほぼ同じ、というのがしのっぴ大家の印象です。

ですので、リフォーム業者さんと相談して割引率が最も高いメーカーに決めても良いと思います。

キッチンの選定と費用について

キッチンはラインナップによって割引率が異なる

次に、キッチンの価格と割引率について説明します。一般的にメーカーはいくつかのラインナップを有しています。高級グレード、汎用グレード、廉価グレードという感じです(例えば、パナソニックの商品シリーズはこちらを参照)。

もう少し細かいラインナップがあるところもありますが、この中で最も割引率が高いのは廉価グレードです。キッチンは値段の高いグレードは割引率が悪く、値段の低いグレードは割引率が高いのです。
その理由は廉価グレードは数量が出るために割引率が高いようです。

ちなみに、しのっぴ大家は汎用グレードと廉価グレードの両方を試しましたが、ちょっとした点(使い勝手やオプション等)で汎用グレードの方が好みに合わせられます。

しかし、リクシルやパナソニックのような大手メーカーのキッチンであれば廉価グレードで十分なレベルです。このため、廉価グレードだからといって見劣りすることはまずありません

むしろ、賃貸物件においては新しいキッチンになる事の効果は絶大で、写真のようにBefore-Afterで大きく印象が変わる事が分かると思います(写真左がBefore、右がAfterです)。

古いキッチンの写真
入れ替えたキッチンの写真

この写真のキッチンはパナソニックのリビングステーションVスタイルです。パナソニックのキッチンの中では廉価グレードですが、賃貸物件として十分な競争力アップを果たせています。

気になる費用ですが、これは業者さんとの約束で細かい数字をオープンにはできませんが、スリム型換気扇とコンロを入れ替えた際の一般的な費用+15万円程度です。
換気扇は異音がしていましたし、コンロもボロボロで交換が必要だったので、それ+15万円で新しいキッチンになるので投資価値としては十分高いと思います。

オプションは割引率が異なる

最後にオプションの話をします。
キッチンを選んでいると色々なオプションがあり悩む元になっているのでは?と思います。賃貸物件向けの場合、特にこだわりがない場合は一番安いものを選択すればOKです。

キッチンは色についても価格が異なり、一番安いタイプ(←数種類の色から選ぶ)から小刻みに数タイプあります。無地ではなく木目調で、、、と選ぶと価格が高くなるので、そこは価格との相談になります。

水栓もピンからキリまでありますが、これも基本、一番安いタイプで十分です。

一点例外があり、それはレンジフードです。
レンジフードは賃貸物件ではブーツ型が多いですが、しのっぴ大家はスリム型換気扇を選ぶようにしています。ブーツ型に比べてカタログ上の価格は高くなりますが、割引率はキッチンと同率なので実際の価格差は大きくありません。
一方、見た目のインパクトはまったく違うので、可能な限りスリム型換気扇を選ぶと良いと思います。

次に重要な事ですが、オプション選びで気を付けるべき点はオプションはキッチン本体の割引率と異なる場合があるという事です。キッチンを構成する基本天気なパーツ(扉の色や水栓など)の割引率はキッチン本体と同じで大幅な割引率でしたが、コンロや食洗器は割引率が異なっていました。

特に食洗器の割引率は低く、差別化として導入を考えましたが価格が高い(=割引率が低い)ために1部屋だけ入れてみましたが、費用対効果と言う点において無理に入れなくても良いかな?と思っています。

次の写真は先ほどと同様、パナソニックの リビングステーションVスタイル ですが、天板をステンレスにして食洗器を入れたキッチンです。食洗器を入れたため、コストは大幅に上がってしまいました。また、キッチンでも色々試していて、今主流の人工大理石をステンレスに変更し、グリルもホーロートップからガラストップに変更しています。

シルバーのレンジフードにシルバーのガラストップコンロという選択において、デザイン的にはかっこよくまとまっていると思います。

食洗器を付けたキッチンを正面から撮影した写真
食洗器を付けたキッチンの写真

コンロはホーロートップ片面グリルが最も低価格ですが、予算によってはガラストップも「あり」だとは思います。写真左がホーロートップ、右がガラストップです。賃貸物件では圧倒的にホーロートップが多いですが、2~3万円の違いでガラストップになります。ガラストップの方が訴求力は大きいですが、これは全体のリフォーム費用との兼ね合いで決めれば良いと思います。

コンロはガス屋さん(急な給湯器の故障に備えてでも書いたガス屋さん。給湯器が安いガス屋さんはコンロも安い場合が多いです)にも問い合わせて、キッチンメーカーで購入する場合とどちらが安いのか?比較するべきです。ガス屋さんから購入する方が安い場合、キッチンの見積取得時に「コンロなし」を選べばOKです。

ホーロートップのガスコンロの写真
ガラストップのガスコンロの写真

まとめ

以上のように、キッチンのリフォームは業者さんに最も割引率が高いメーカーを聞き、それを選びます。
そして、メーカーのショールームに行って現物を確認し、廉価グレードでオプション類は最も安いものを選ぶよう心がけます。食洗器とコンロ以外はキッチンと同様の割引率になるので、現物を見て納得できないものは一つ上の価格にする事がキッチンを安くリフォームするポイントです。

ファミリー向け物件では女性(奥様)が物件選定の決定権を有することが多く、キッチンのリフォームは大きなアピールポイントになります

以上の理由から、古いキッチンの換気扇とコンロを入れ替えるくらいであれば、キッチンのリフォームをお勧めします

実際、キッチンを入れ替えた部屋は、お部屋を探している方が内覧にいらっしゃった時に「すごい、キッチンが新品だよ!しかもパナソニック!!」と喜んでもらえ、即入居申し込みを頂きました。

長期間空室が続く部屋や、競争力をアップしたいと考えている部屋にはお勧めのリフォームです。

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