賃貸経営において、最も急を要するトラブルの一つが給湯器の故障です。
給湯器が故障するとお湯が出ない、お風呂に入れないなど入居者さんにとっては困る事だらけです。
そして、修理で対応できるならラッキーで、交換が必要な場合も多々あります。
急な給湯器交換では1台数万円~十数万円かかるので、とても痛い出費となります。
ホントは相見積りを取って安いところにしたいけど…というのが大家さんの本音ではないでしょうか。
では、どのように対応すべきなのでしょうか?
しのっぴ大家は給湯器が壊れる前に驚くほど安い価格で交換しています。
今回はそのやり方について説明します。
古い給湯器は事前に交換する
給湯器って何年使えるのか?誰にも分からないですよね。
壊れないからずっと使い続け、いつの日か突然壊れて急な交換となります。
ガス会社さんに「給湯器は何年くらいが交換の目途でしょうか?」と聞いたところ、給湯器の使い方や環境によっても異なるので、一概に何年ということは分からないとの回答。
ただし、10年以上経つと故障するものが多くなるとのことでした。
以上のことから、しのっぴ大家は給湯器を安く交換してくれる業者さんを見つけ、15年以上使っている古い給湯器は故障していなくても交換することにしました。しのっぴ大家が所有している物件は都市ガスでしたが、プロパンガス屋さんでも給湯器の交換は可能でした。
故障による急な給湯器の保守・交換対応と、給湯器の交換費用は以下の表のようになっており、コストを考えたらどちらか良いのか?は一目瞭然です。
予め古い給湯器を交換することで入居者さんに迷惑をかけることもなくなり、故障時に比べて約1/4の値段で交換が可能となりました。また、複数台を同時に交換することでさらに値引き交渉が可能となるため、全体として大きなコストダウンを達成できます。
このように事前に対応する事で不要な出費を抑え、入居者さんと大家さんにとってwin-winな対応となります。
余談ですが、ガス屋さんと話をしていると、都市ガスからプロパンガスに切り替えてくれるなら給湯器やコンロの交換を無料でやってくれるという業者さんもいます。その条件だけを見ると魅力的かも知れませんが、契約の期間や違約金等の詳細を確認する事が必要です。また、ガス料金は入居者さんに影響を及ぼすので、トータルを見て判断すべき案件です。
事前に価格を取り決めておく
上記のように前もって給湯器を交換することで急な故障のリスクは大幅に減りますが、交換前に壊れることもあります。このようなケースの対策として、事前にガス屋さんと給湯器交換の値段を取り決めておくと良いでしょう。
しのっぴ大家の物件は都市ガスのため、都市ガスの担当者の方と相談してプロパンガス屋さんとほぼ同等の価格で交換できるようにしました。
また、この会社はオーナー登録しておくと大家さんにとってメリットが大きな制度がありました。登録した物件のガス器具故障の一報が入ると当日中に出向き、対応するというサービスです。素晴らしいことに対応費用は無料との事で、修理の場合は部品費用代のみ、交換の場合は交換費用がかかるだけなので、給湯器の価格を握っておけば給湯器が故障した際の対応で慌てることは皆無となります。
実際にあった体験談
一度、交換前の古い給湯器が壊れた事がありました。入居者さんから午前中に連絡を頂き、ガス屋さんは午後の早い時間に入居者さん宅を訪問。交換対応が必要だったので、当日中に仮設の給湯器を設置してお湯が使える対応をしてもらいました。
その数日後、本設の給湯器に交換するという対応をしてもらいましたが、一連の費用は上記の給湯器の交換費用のみでした。何度も現場に行ってもらい、給湯器の交換が2度あったにも関わらず対処費用が掛からなかったので、とてもありがたい制度です。
次に、給湯器交換の価格を取り決めておいたために対応がスムーズだった例として、しのっぴ大家が所有するファミリー向け物件で入居者さんとガス屋さんが話し合いをしている場面がありました。ガス屋さんは顔見知りの担当者の方だったので、失礼ながら「どうしました?」と聞いてみました。
すると、入居者さんからは「給湯器の調子が悪くて、見に来てもらった」との事で、ガス屋さんは「給湯器の型が古いので、交換部品があるか確認しているところです」との事でした。
事前に給湯器の交換費用を決めていたので、しのっぴ大家は即座に「もう古いのですぐに交換して下さい」とガス屋さんに伝えました。 交換までの間は応急処理をして給湯器が使えるようにしてもらい、翌日、給湯器を交換するという対応に入居者さんにも喜んで頂き、事なきを得ることができました。
まとめ
クレームは対応の仕方によって入居者さんに不信感を抱かせるケースがある反面、即座に対応する事で逆に「対応がしっかりしている良い物件」と好印象を持ってもらうことも出来ます。
災い転じて福となすではありませんが、予め備えておくことでピンチをチャンスに変えることも出来るのです。 以上のように、ガス屋さんと事前に協議し、故障時の対応を取り決めておく事が安定したアパート経営につながるので、お勧めの対応です。