不動産投資を始めて賃貸物件を購入すると、帳簿をつけて確定申告を行う必要があります。
しかも、メリット満載の青色申告特別控除を受けるためには、複式簿記での記帳が必須です。
簿記ってやったことがないんだよねぇ。
複式簿記ってどうやって帳簿をつければ良いの?
この記事では、このような悩みを解決を解決します。
しのっぴ大家はアパート経営歴15年以上で、毎年自分で帳簿をつけて確定申告してきました。その経験を活かして、以下について説明していきます。
<この記事で分かること>
・アパート経営にやよいの青色申告がお勧めの理由について
・やよいの青色申告の初期設定について
・アパート経営の帳簿のつけ方について(実例を用いて説明します)
この記事を読めば、アパート経営に必要な帳簿を簡単につけることができるようになります。ぜひ最後まで読んでくださいね!
アパート経営にやよいの青色申告がお勧めの理由
帳簿をつけるやり方は色々ありますが、今回紹介するのは「やよいの青色申告」を使ったやり方です。
やよいの青色申告は日々の記帳が簡単に行えるので、はじめての人でも迷わず記帳できます。
アパート経営を始めて15年以上経ちますが、毎年、やよいの青色申告を使って確定申告しています。使いやすいソフトなので、お勧めですよ!
アパート経営にやよいの青色申告が適していると感じている理由は以下の3点です。
- 日々の記帳が簡単
- 初期設定によりアパート経営に適した仕様にできる
- 記帳に悩んでも色々なヘルプ機能がある
やよいの青色申告はきちんと初期設定するとアパート経営に関係のない科目などが表示されなくなり、必要な項目が必要な分だけ使えるようになります。
このため、ストレスなく日々の記帳ができます!
やよいの青色申告の初期設定
具体的な記帳の仕方の前に、やよいの青色申告では初期設定を行っていきます。
これを行うことで「アパート経営仕様」になるので、以下を参考に設定してください。
初期設定の仕方について
具体的な設定方法を解説していきます。
最初は「新規作成」で、これから帳簿をつける事業の情報を入力していきます。
つぎは勘定科目体系の選択ですが、これはもちろん「個人/不動産」を選択します(下図参照)。
氏名と屋号を入れた後、申告書の選択では「青色申告」を選択します。
年度情報の次は電子帳簿保存の設定ですが、ここでは「電子帳簿保存を行わない」を選択します。
(やよいの青色申告のホームページには、【どちらにするか迷う場合は[電子帳簿保存を行わない]を選択してください】と記載されています)
つぎにデータの保存先を設定し、設定内容を確認してから「作成開始」を押します。
消費税申告の有無は、アパート経営だけを事業として行っているのであれば免税事業者を選択します。
現金・預貯金情報の設定では、手持ちの事業資金(現金)や事業用の銀行口座を登録。
ここまでで、基本的な設定は終了です。
経費情報の設定について
次は経費情報の設定で「使いそうな経費」を選択していきます。
たとえば、水道光熱費の設定では「日常使用する事例をチェックして選択します」とありますが、どれを選んでも帳簿では「水道光熱費」という勘定になります(下図参照)。
取引設定の全13項目が同じようになっているので、あまり考えずにチェックしてOKです(チェックし忘れても、あとから付け加えたり、削除することが可能です)。
以上で初期設定は終わり、これで「アパート経営仕様」になります。次から実際の記帳のやり方を説明していきます。
アパート経営の帳簿のつけ方
事業所設定が終わったら、次はいよいよ帳簿をつけていきます。
やよいの青色申告にはいくつかの帳簿のつけ方がありますが、現金で消耗品を買うなどのシンプルな取引は「かんたん取引入力」を使うと便利です。
一方、家賃が入り一部は管理会社への支払い、残りは預金口座へ振り込みなど、少し複雑な場合は「振替伝票」を使うと簡単に記帳が終わります。
以下、具体的な例をあげながら、具体的な記帳のしかたを説明していきます。
「かんたん取引入力」を使う記帳のやり方
「かんたん取引入力」は消耗品を購入した時や、水道光熱費の支払などの記帳に適しています。
たとえば、現金で共用の電気代を5000円支払ったとします。この支払を記帳していきます。
まず、メイン画面で取引タグを選択し、「かんたん取引入力」を選びます(下図参照)。
今回は支払いなので、その中の「支出」タグを選択。
日付を入れ、取引手段で「現金」を選び、相手勘定で「水道光熱費」、そして金額を入れて登録ボタンを押して終了です(下図参照)。
やることはたったこれだけ!
でも、仕訳では貸方:現金5000円、借方:水道光熱費5000円となっていて、複式簿記で記帳されていることが確認できます。
かんたん取引入力の便利な使い方
かんたん取引入力にはもっと便利な使い方があります。それは、取引名(D)の活用です。
たとえば「事業用の口座から現金を引き出した」ときの記帳ですが、取引名(D)に「現金」と入れてみます(下図参照)。
すると、「普通預金から現金を引き出した」という項があるので、それを選択。
あとは日付と引き出した金額を入力して、「登録」ボタンを押して記帳終了です。
どうやって記帳するんだろう?と悩んだときは、「取引名(D)」や「仕訳辞書」で探すと答えが見つかることが多いです。すごく便利なツールですよ。
振替伝票を使う記帳のやり方
つぎに、振替伝票を使った記帳のやり方です。
振替伝票は貸方→借方にお金が動く際、貸方が複数の場合に使うことが多いです。
ここでは、たとえば家賃500000円が入って管理会社に管理料27500円支払い、残金は銀行口座に振り込まれた場合の記帳方法を解説していきます。
先ほどと同じく、取引タグを選択して「振替伝票」を選びます。
貸方勘定に賃貸料をプルダウンから選び500000円を入力。
続いて、借方勘定に外注管理費:27500円を入力。その下の段に、普通預金:472500円を入れ、右上にある「登録」ボタンを押して終了です。
※外注管理費と普通預金はどちらが先でも構いません
以上で、振替伝票を使った記帳が終了します。
振替伝票は貸方と借方の科目を選ぶので「かんたん取引入力」よりは複雑になりますが、家賃の入金などではよく使う記帳方法なので、是非、使いこなしてください!
帳簿のつけ方:お勧めの本について
やよいの青色申告を使った帳簿のつけ方を説明してきましたが、「もう少し簿記について勉強したい」とか「仕訳について色々知りたい」と思うことがあると思います。
しのっぴ大家も「帳簿をつける作業はできるようになったけど、どうしてこうなるのか良く分からない…」と悩むこともありました。
そのような時にお勧めなのが「一番わかりやすい簿記入門」で、この本は本当に分かりやすいです!
この本を読むと簿記について色々理解できるようになり、自信を持って記帳ができるようになります。
まとめ
この記事では、やよいの青色申告をつかった記帳方法について以下のポイントを説明してきました。
- アパート経営にやよいの青色申告が適している理由について
- やよいの青色申告の初期設定について
- アパート経営の帳簿のつけ方について(実例を用いて説明します)
しのっぴ大家のように簿記を学んだことがない人には、複式簿記での記帳は分からないことが多いと思います。しかし、やよいの青色を使えば簡単に記帳することができます。
やよいの青色申告オンラインは今なら1年間無料か半額(プランによって異なる)になっているので、とてもお勧めです!
また、今回は日々の記帳の仕方について解説してきましたが、帳簿作成の最終ゴールは損益計算書や貸借対照表を作り、確定申告をすることです。
損益計算書や貸借対照表について説明し、簡単に確定申告書類を作る方法はこちらの記事で解説しているので、是非、参照して下さい。
<この本の良いところ>