古くなった物件の床、どうしていますか?
古く傷んだままで次に貸し出す、というやり方もありますが、競争力がないといつ入居が決まるのか分かりません。
一方、部屋を綺麗にするためにフローリングを張りなおすと、かなりの費用がかかります。
そこでお勧めなのが、上張りによる床のリフォームです。
上張りとは既存の床の上に新たな床材を張るリフォームのことで、フローリングの張り替えよりも費用を抑えることが可能です。
低コストと物件の競争力アップの両立を目指し、しのっぴ大家は色々な床材を試してきました。
失敗したものもあれば、納得できたものもあります。
今回は実際に行った床のリフォームの中から、クッションフロアとフロアタイルについて説明します。
リフォーム前の状態
しのっぴ大家が購入したシングル向け物件は1階がフローリング、2階がカーペット敷きでした。
カーペット敷きってどう思います?
カーペットのメリットを一生懸命考えると、階下に音が伝わり難いなどを挙げることはできます。
が、、、圧倒的に印象悪いですよね。
特に古びたカーペットはクリーニングしても綺麗にならず、「汚い!」という印象は拭えません。
入居希望者の方が内覧に来ても「カーペットだから」という理由で断られることもありました。
一方、1階のフローリングも問題がありました。
入口に対してなぜか横方向に床材が張られていて、部屋が狭く見えます。
しかも、色がダークブラウンなので部屋が暗く、より狭く感じられます(下写真参照)。
このような部屋をいかに綺麗にできるか?が今回のリフォームのポイントです。
・カーペット敷きは「清潔」には見えないので、入居希望者さんに敬遠されます。
・暗い床材は汚れは目立ちませんが、部屋が狭いような印象を与えます。
![リフォームする前の部屋の写真。
床が傷んでいる上にダークブラウンなので部屋が暗い印象を受ける。](https://lowrisk-ooya.com/wp-content/uploads/2021/08/Before.jpg)
クッションフロア上張り
最初に紹介するのはクッションフロアの上張りです。
クッションフロアは低コストですが、大面積を綺麗に張るのことが難しい床材です。
このため業者さんに施工を依頼しました。
カーペットをはがしてコンパネで高さ調整をし、その上にクッションフロアを張ってもらいました。
リフォーム後の写真を以下に示しますが、どうでしょう?
カーペット敷きに比べて印象は良くなりました。
が、、、下地の微妙な凹凸を拾ってしまい、イマイチの仕上がりです。
また、業者さんに依頼したためにコストもそれなりにして、正直、失敗しました。
![クッションフロアを上張りした部屋の写真。](https://lowrisk-ooya.com/wp-content/uploads/2021/08/76363c77eb94d14f5b0b8f493bff3bc2-1.jpg)
フロアタイル上張り
つぎに試したのがフロアタイルです。
フロアタイルは1枚が152.4mm×914.4mmの大きさで、DIYで張ることも可能です。
また、152.4mmと幅広のため、部屋を広く見せる効果も期待できます。
では、フロアタイルを上張りした部屋の写真を見てみましょう(下写真参照)。
リフォーム前に比べ、部屋が明るくすっきりした印象になっていると思います。
この部屋は5畳弱の広さで、DIYでフロアタイルを張ったので、かかった費用は2~3万円です。
低コストで競争力アップを実現できたとしのっぴ大家は感じています。
![フロアタイルを上張りした部屋の写真。全体が明るくなりました。](https://lowrisk-ooya.com/wp-content/uploads/2021/08/e4c260c600ad314c8d2dcb8951c10ac5-1.jpg)
DIY:フロアタイルの張り方
つぎに、フロアタイルの張り方を説明していきます。
DIYでフロアタイルを張る、と聞くとハードル高く感じるかも知れませんが、意外と簡単です。
しのっぴ大家も素人ですが、数時間で綺麗に張り終わることが出来ました。
具体的な作業は以下の通りです。
フロアタイルを張る手順
- 必要に応じて下地調整を行う
- 清掃し、基準線を引く
- フロアタイルを仮並べし、仕上がりを確認する
- 専用のボンドを塗る
- 基準線に沿ってフロアタイルを張り付ける
まず最初の下地調整です。
既存床がフローリングでは下地調整は不要ですが、しのっぴ大家の物件の2階はカーペット敷きです。
このため、防音対策と床面の高さ調整を兼ねて防音マットの「サンダムEー45」を張りました。
サンダムEー45は優れもので、これを張ることで明らかに床の響きが違いました。
階下への音が気になる物件であれば、サンダムEー45を下地として張ることをお勧めします。
下地調整のつぎは基準線を引いていきます。
基準線とは、フロアタイルを張る際に目安となる線のことで、実際の張り付け作業はこの線に沿って行われます。
基準線を引いて、フロアタイルを仮置きすることで仕上がりがイメージできるようになります。
ここで、壁際の割り付けがおかしかったら基準線を少しずらし、見栄えの良いように調整。
その後は専用のボンドを塗り、所定の時間が経ったら実際にフロアタイルを張り付けていきます。
フロアタイルはカッターで難なく切断できるので、施工はとても簡単です。
4畳半の部屋であれば数時間でフロアタイルの施工が終わります。
フロアタイルの張付けは色々なサイトで紹介されていますが、しのっぴ大家はこちらのサイトを参考にしました。
動画もあるので、イメージはつかみやすいと思います。
フロアタイルを張り付けた後は、最後にソフト巾木を張ってリフォームは終了です!
フロアタイルは厚みが2.5mm~3.0mmのため、ドアと干渉してしまう場合があります。
その時はWPBリフォームフロア(現:USUI-TA)がお勧めです。
厚さが僅か1.5mmと非常に薄く、フローリングと同等レベルの仕上がりです。
お勧めのフロアタイル
しのっぴ大家は何種類かのフロアタイルを試しましたが、お勧めはピクルドエルムです。
ピクルドエルムは比較的明るい床材のため、部屋が広く見えます。
また、部屋の雰囲気を変えても違和感を感じる事は少なく、使いやすい床材だと思います。
先ほどの写真と下の写真はいずれもピクルドエルムを張った部屋です。
部屋の印象は大きく違うものの、落ち着いた良い感じの部屋に仕上がっていると思います。
![フロアタイルを上張りした部屋の写真。この床材はどの部屋にも調和しています。](https://lowrisk-ooya.com/wp-content/uploads/2021/08/00013aeb2f6476bb112c82c1a0649d15-1.jpg)
フロアタイルの購入
フロアタイルや専用の接着材はネットで購入することができ、1ケース6500円~7500円です。
張り付け面積の1.1倍程度の面積となる量を購入すると良いでしょう。
最初はお試しとして1ケース購入し、実物がどのようなものなのかを確認すると良いと思います。
実際に床に広げてみることで、仕上がりのイメージも沸くはずです。
そして、現物を触ることでDIYでも出来る!と思うのではないでしょうか。
まとめ
傷んだ床材のリフォームは、費用対効果という観点でフロアタイルの上張りがお勧めです。
実際に使ってみて、カーペット敷きとは雲泥の差です。
また、古いフローリングにも上張りすることで部屋が生まれ変わります。
そして、フロアタイル上張りはDIYにも適したリフォームです。
DIYで出来る簡単なリフォームはいくつもあり、こちらの記事にまとめてあります。
良かったら参照してください。
一方で、物件が遠方にあったり、DIYはちょっと…という方も多いと思います。
その場合は、複数社のリフォーム業者から相見積もりを取り、業者を決めると良いでしょう。
フロアタイル上張りはリフォーム業者さんにとっては簡単な施工なので、お値段勝負で決めましょう!
トイレや洗面所で良く使われるクッションフロアですが、居室に用いるには厳しいと感じました。
費用対効果という観点からも、つぎに説明するフロアタイルに軍配が上がります。