DIYで雨漏り対策:シート防水の保護塗装

物件の管理の中で雨漏りは最も気を付けるべき項目の一つです。

なぜなら、雨漏りが起こると必ずクレームにつながるからです。

一方、雨漏りを起こすと修繕には長い期間とかなりの費用がかかることがあるため、ひどくなる前に対策することが大切です。

しかし、対策っていつ何をすれば良いのか分かり難いですよね?

雨漏りしてないのに高額なメンテナンスは無駄ですし、一方、放置して雨漏りしたら最悪ですし…。

雨漏りに至る過程はいくつかあって、その中のどこかをブロックしてあげればプロに頼むメンテナンスの時期を延ばすことが可能です。

今回はツボを押さえたメンテナンスをDIYで行ったので、具体的なやり方を説明していきます。

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雨漏りに至る過程について

しのっぴ大家が所有するファミリー向け物件は陸屋根で、シート防水です。

しのっぴ大家が物件を購入した際は築20年近く経っていて、それなりに「お疲れ」な状態でした。

このため、シート防水の上にゴムシートを重ねる「かぶせ工法」で新たな防水層を施工しました。

肝心のシート防水ですが、劣化は以下の過程で進みます。

  • トップコート層(シートの保護塗装)が劣化
  • つぎにシート防水の「シート」が劣化
  • シートの劣化が進むと「浮き」が生じたり、シートの接合部に「剥がれ」が発生
  • シートの劣化部に水が入り、雨漏り発生

シートの劣化が進むとプロに頼らざるをえなくなり、大きなコスト負担となります。

一方、トップコート層の劣化程度あれば、DIYで塗りなおすことは可能です。

今回は、トップコート層を上塗りしてシートの劣化を抑え、結果的に大規模メンテナンスの時期を遅れさせるという作戦です。

Before:シート防水とトップコート層の状態について

物件の購入時の大規模修繕から8年経ったので、ゴムシートの状態を知り合いの業者さんにチェックしてもらいました。

その結果、ゴムシートに問題はないがトップコート層(保護塗装)が劣化し始めているとのこと。

トップコート層が完全に劣化してしまうと紫外線によりゴムシートが劣化してしまうので、トップコート層のみ塗装すると良いとのことでした。

・上記劣化の過程の中で最も軽微なトップコート層の劣化だったので、DIYで対応可能です

・トップコート層の塗装をDIYでやると数万円の費用で収まります

DIYでトップコート層を塗装する

トップコート層を塗りなおすことによりゴムシートの劣化が抑制され、結果的に防水材の張り直しやメンテナス時期を延ばせると聞いたので、DIYでトップコート層を塗りなおすことにしました

塗装の手順を以下に示します。

  1. 高圧洗浄機で汚れやカビ等をきれいに洗浄
  2. プライマー材の塗布
  3. 保護塗料の塗布(1回目)
  4. 保護塗料の塗布(2回目)

高圧洗浄

高圧洗浄機は色々な場面で使用することがあるので、物件のメンテナンスをDIYでやろうとする大家さんには必須のアイテムです。

機種によって多少異なると思いますが、使い方は極めてシンプルで水道にホースを接続して電源コートをコンセントにさすだけです。

しのっぴ大家は高圧洗浄機を持っているので、今回も外階段のメンテナンスと同様にそれを使っての洗浄作業となります。

高圧洗浄前は埃が付着していたり、一部カビが発生していました。しかし、幸いにもゴムシートにヒビや割れは生じていませんでした。

高圧洗浄後はきれいになりましたが(右写真参照)、塗料が劣化した感は否めず、トップコート塗装するタイミングなのだろうと実感しました

高圧洗浄後の写真

高圧洗浄した後、金属ブラシで既存の塗膜を擦って古い塗料を簡単に落とし、再度、水洗いして洗浄作業は終了です。最後に、翌日からは塗装作業に入るので、養生テープを張って初日の作業は終了です。

プライマー材の塗布

今回、トップコート塗装の塗料は「ノンリークコート」を選びました。

ノンリークコートはエマルジョン系の水性塗料なので塗りやすく、防水材への付着力が強くひび割れし難いとのことなので、DIYでも塗装可能で塗った後も長持ちするだろうと判断しました。

高圧洗浄した翌日、まずは専用の下地材である「ノンリークプライマー」を塗ります。プライマーは防水材と塗料をなじませ、塗りムラや塗膜の浮きを防止する役割があるので塗っておいたほうが良いです。

また、ノンリークプライマーは無色透明なので多少下手に塗っても分かりませんし、ノンリークコートを塗るための練習にもなります。しのっぴ大家はローラー刷毛を使って塗りましたが、約70m2の面積を2~3時間で塗る事ができました。

ノンリークプライマーを塗った後は乾かすため、その日の作業は終了です。

塗料を塗り途中の写真

保護塗料の塗布(1回目)

翌日、トップコート塗料の「ノンリークコート」(リニューアル後の商品名:ルーフガード)の1回目の塗装を行います。単位面積当たりの使用する塗料の量が定められているので、概ねその量になるように塗っていきます。

2度塗りするので多少の塗りムラがあっても気にする必要はありません。あまり神経質にならず、気楽に塗り進めていけば良いと思います。

今回もローラー刷毛を使いましたが、非常に塗りやすく数時間で1回目の塗装が終わりました。

塗り途中の写真を左に示しますが、素人のしのっぴ大家でも簡単に塗装することができます。また、水性塗料なので嫌なにおいもありません

缶には塗装後、12~24時間乾燥と書いてあったので、2回目の塗装は翌日になります。

保護塗料の塗布(2回目)

1回塗ってあるせいか、2度目の塗装では塗料がはじかれることはありません。しのっぴ大家が塗装したのは夏だったので、塗装してしばらく経つとみるみる乾いていきます。

最初は「塗りムラがあったら嫌だな」と思っていましたが、塗り終わると非常にきれいな仕上がりです(右写真参照)。

最後に養生テープをはがす際に気づきましたが、指示通りの量を塗ると塗面の厚みはそれなりにあり、トップコート層をしっかり形成していることが分かりました。

そして、塗料の厚みがあるので、しばらくは保護層として機能するだろうと実感しました

塗料を2回塗装した後の写真

まとめ

以上のように、しのっぴ大家は防水材のトップコート塗装をDIYで行いました。塗装してから2年以上経ちますが、現在のところ全く問題はありません

かかった費用としては70m2弱で3万円以下なので、お金をかけずに防水材の延命を図りたい人にはお勧めです。

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