アパート経営で勝ち抜くために必要な3つのセンス

昔と違いアパート経営は競合が増え、賃貸物件は供給過多の時代と言われています

このような状況で勝ち抜くために、大家さんにはある程度のセンス、スキルが求められています。お金だけ出してあとは業者任せ、、、では成功できません。

では、アパートやマンション経営で勝ち抜くために必要なスキルは何でしょう?色々な回答があると思いますが、しのっぴ大家は投資センス、経営センス、そして美的センスの3つが必要だと思っています。その理由を以下に述べていきます。

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賃貸物件経営の全体像

下の図は賃貸物件探しから物件所有後に起きるイベントと、必要なスキルについて記した概念図です。

アパート経営は物件探索をして物件を購入し(あるいは新築で物件を建てて)、部屋を人に貸して家賃収入を得るというビジネスモデルです。

そして、賃貸中には入退去があり、そのたびに原状回復やリフォームが必要になってきます。また、10年~15年に一度は大規模修繕(外壁塗装や屋根の修繕等)が必要になってきます。

このように、時系列でイベントを書く事によって、いつ・どのようなスキルやセンスが必要なのか?がはっきりすると思います。

大まかには、物件を購入するまでは投資家としてのセンス、物件購入後、何十年も続く賃貸経営のセンス、そしてリフォームやリノベの際に必要な美的センスです

物件探索から賃貸物件所有後に起きるイベントと、必要なスキルについてしるしたイメージ図。

投資センスについて

アパート経営は良く「不動産投資」と呼ばれます。これは、ローンを組み非常に大きな「投資」をするからだとしのっぴ大家は思ってます。

会社でも巨額な投資判断は慎重に行われ、投資対効果や費用回収の目途など様々な面から検討がなされます。投資に失敗すると大きな損失が発生するため、当然と言えば当然ですよね。

賃貸物件の購入もこれと同じで、どの物件を購入するのか?は非常に重要なポイントです。

アパート経営のビジネスモデルでも示したように、物件は大家さんにとっては「商品」であり、何をお客様(=入居者さん)に提供するのか?によって得られるリターンは大きく変わります。

物件の選び方は色々あるけれど

このように、アパート経営では非常に重要な物件選びですが、多くの諸先輩方が物件選びについてアドバイスをしてくれています。

しのっぴ大家も失敗しない物件選び:3つのポイントでも説明しましたが、色々読んでいると「結局何が良いの??」と逆に悩む事になるかも知れません。

また、同じ物件はないため、どの物件を選ぶのか?は投資センス、即ち、物件の目利き力が必要とされます

幸いな事に、物件の目利き力は数多くの物件を見る事により養う事が可能なので、是非多くの物件を見学してください。

良い物件に巡り合うには長い時間がかかる事が多いと思います(逆に言うと、大した事ない物件や明らかにハズレ物件にはすぐに遭遇します⇒ネット上で何カ月も出ている物件はハズレです)。

そして、「これだ!」と思える物件を探し当てたら、即、買付け証明を出す。これが重要です(この度胸、決断の速さも投資家としての必要なセンスです)。

やってはいけない事

物件探しが長期間に渡ると「物件を買いたい!」と思うようになり、物件の選定基準を下げる事が多々あります。

これは損する元なので、このような状態に陥ったら物件探しを一旦、休憩しましょう。

また、それ以上にダメなのが物件の判断基準を人任せにする事です。「営業さんが大丈夫と言っていた」とか、「あの人が絶対に儲かると言っているから」という理由での投資は絶対に避けるべきです

業者の担当者は物件を売る事で成績が上がります。このため、難のある物件でも言葉巧みに売り切ろうとする場合もなきにしもあらずです。

投資判断の良し悪しは将来の収入に確実に影響するため、投資判断を人任せにするのではなく、自己責任のもとに判断すべきです。

経営センスについて

物件を購入するとすぐに「経営」が始まります。日々の帳簿を付ける事も、業者さんとの打ち合わせも経営の一部です。

アパート経営の中で最も大切な事は、競合に勝つ戦略作りだとしのっぴ大家は思っています。

一般論として、業績が悪化するケースには主に2パターンあると思っていて、一つはその事業が時代遅れになってきた時、そして二つ目は競合に負けた時です。

アパート経営は部屋を借りる人がいる以上、時代錯誤な事業とはなり得ません。ですので、「思っていたよりも家賃収入が得らえれない」とか、「空室がずっと続いて困っている」という場合は周辺の競合に負けている場合がほとんどではないでしょうか

要は、お客様(=入居者さん)に選んでもらえなかった場合、アパート経営として行き詰まるのです。

競合に勝つ戦略作り

競合に勝つ戦略作りでベースとなるのが、周囲の競合相手のベンチマークです。ベンチマークとは競合相手の分析で、相手を知る事で初めて勝つための戦略を作る事が出来ます。例を挙げて考えてみます。

例えば新築の場合、あまり大きな苦労することなく満室にする事ができるでしょう。これは「新築」というプレミアによって競合より優位に立つ事が出来るためです。

しかし、建物も人間と同じで毎年1歳づつ年を取り、退去する入居者さんも出始めます。

築5年程度であれば次の入居者さんは早く見つかるでしょうが、10年、15年と築年数が増すごとに次の入居者さんが決まり難くなります。これは「新築」や「築浅」というプレミア感がなくなり、競争力が低下してしまったためです。

競争力が低下した場合にどのように勝つのか?ここで戦略が重要になります。

競争力アップの戦略として、敷金や礼金の設定、家賃の値下げやリフォームまで色々な方策がありますが、その中でどれを選ぶのか?周辺の競合物件と比較しながら、有効な手段を選ぶことが重要です。

このように、大家さんには競合に勝つ戦略作りとそれを選択して実践するセンスが求められています

しのっぴ大家が実践している事

しのっぴ大家は所有する物件周辺の賃貸物件の家賃と入居募集状況を定期的にチェックしています。そして、所有物件に空きが出た場合、周辺の競合物件の空室状況を見ながら家賃設定をいくらにするのか?決めています。

具体的には、周辺の物件で空室が多い場合にはその中で最も安い家賃設定にしたり、周辺に空室が無い場合には強気の家賃設定にしています。

価格は最大の競争力ですが、これ以外にも色々なリフォームを行って競争力維持・向上しています。リフォームの内容も、当然ですが周辺の競合をベンチマークした上で「ここは大きなアピールポイント」となる部分を1点作るようにしています。

周辺の物件と家賃が同等であって、尚且つ、例えばキッチンが新品とかお風呂が大きいなどのアピールポイントが明確であれば、内覧して頂いた方に選んでもらいやすくなります。

このように、どのように周辺の競合に勝つのか?を考え、実践することがアパート経営には重要です。

やってはいけない事

賃貸物件 の管理を管理会社に任せている大家さんも多いと思うので、退去があると入居者さんを獲得するために管理会社と相談する大家さんもいるでしょう。

有益なアドバイスも多々ある反面、家賃下げばかり提案されるケースもあります。また、競争力アップにつながるのか?根拠に乏しいリフォーム提案もあります 。

このような状況下で「よく分からないからそれでお願い!」は最悪の回答です。大家さんとして何の戦略もないですし、判断もありません。

また、管理会社は色々な「提案」はしてくれますが、管理会社はその結果どうなろうと責任を負ってくれません。

何をするのか?最終的な決定者は大家さんであり、結果の責任を負うのも大家さんなのです。ですので、人任せにするのではなく経営者としてきちんと自覚を持つことが大切です

美的センスについて

最後に必要なセンスは美的センスです。美的センスと聞いて「ん!?」と思うかも知れませんが、リフォームや外壁塗装等をやると美的センスの重要性が分かります。

例えば退去があって部屋のリフォームする事にしたとします。どのような部屋に仕上げるのか?床材は何色?巾木の色は?全体の統一感は?などなど細部に渡り決める必要があります。

ここで仕上がりを具体的にイメージしながら決めないと、ちぐはぐは印象の部屋になる場合もあります。もしくは、特徴のない「一般的な部屋」になってしまい、せっかく投資したにも関わらず競争力がたいして上がらない、という事もあり得ます。

一方、部屋全体を捉えて、「このような部屋に仕上げる」というようにコンセプトとイメージを明確にしてリフォームすることにより、統一感のある部屋に仕上がります。

このように、美的センスはリフォームの仕上がりに大きく影響するので、大家さんとして大切なセンスの一つです

リフォーム中はこまめなチェックが必要

しのっぴ大家がリフォームを依頼している業者さんは低価格で仕上がりが丁寧ですが、美的センスとしてはイマイチです。

例えば、引き戸の金具がなぜか?変な形の金具を選んできたり、不思議な曇りガラスを使ってみたりと謎な事が何回かありました。

また、施工中も大工さんが作りやすくするために細部の収まりが悪かったり、不思議な段差があったりする事もありました。

そのため、打ち合わせの時に細部まで指定するようにしています。そして、施工中もこまめに見に行ってイメージ通りに出来ているのか?チェックするようにしています。
その場で修正指示を出す事で、大抵の場合はその通りにやってもらえます。

このように部屋をどのようにするのか?具体的なイメージを持って業者さんに伝え、施工中もチェックする事で期待通りの部屋に仕上がります。

信頼できるパートナーと共に

これまで、アパート経営で勝ち抜くために投資、経営、美的センスの3つのセンスが重要であることを述べてきました。

しかし、どれもが高いレベルで揃っている人は珍しいと思います。
では、そうでない人はどうすべきでしょうか?それは、信頼できる人と相談しながらベストと思われる解を見つける事が大切です。

実際、しのっぴ大家は一人で全てを決めている訳ではありません。
物件を内覧する時は必ず妻と一緒に見に行き、お互いの意見を言い合って、二人共「良いね!」と思った物件しか買いません。

また、しのっぴ大家は数字に強いので経営を主に行い、妻は美大を出ているのでリフォーム・リノベーションの総監督をやってもらっています。

以上、アパート経営で勝ち抜くために必要な3つのセンスについて、しのっぴ大家の考えを述べてきました。全てに共通する事は、他人任せにしないという事です。3つのセンスと共に責任を持って判断することで、アパート経営で勝ち抜くことができると思います

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